Jazz The Best Disk 4
ジャズ・ザ・ベスト・ディスクとして特に音質・演奏共に定評のあるレコードを掲載しています。
掲載しているレコードは、デジタル録音されたものをレコード化したものも有りますが、元々演奏・録音共に良いために望まれて復刻されたアナログレコードがほとんどです。
また、最近少しずつアナログの新録音、ダイレクトカッティング盤なども生まれてくるようになりました。
その中から実際にご購入頂きましたお客様や店主の感想をまとめてここにピックアップしてあります。
これらをお探しの方の参考になれば幸いです。 (順不動)
★★★★★ = 高音質盤の中でも最も良い音です。 ★★★★ = 最上級の音質です。
LaFaro
ラファロ 33rpm LP
<演奏>
ブライアン・ブロンバーグ(b)
トム・ジンク(p)/チャールズ・ルッジェーロ(ds)
<曲目>
Side A | |
1、ブルー・イン・グリーン | |
2、愚かなり我が心 | |
3、グロリア・ステップ | |
Side B | |
4、ダニー・ボーイ | |
5、ワルツ・フォー・デビー | |
6、ジェイド・ヴィジョンズ |
♪ 人気ベーシスト、ブライアン・ブロンバーグ久々の『低音シリーズ』最新盤です。
このレコードは、ブロンズバーグが偉大なるベース奏者、スコット・ラファロに捧げたピアノ・トリオ作品です。
ブロンバーグが全曲ウッドベースを使用してビル・エヴァンス・トリオが録音したお馴染みの人気曲やスコット・ラファロの作品『グロリア・ステップ』『ジェイド・ヴィジョンズ』を丁寧に演奏しています。
中でもブロンバーグがベースソロ演奏で演奏する『ダニー・ボーイ』は涙モノです。
ジャズ・ファン、ベース・ファン、低音ファン、オーディオ・ファンに圧倒的な支持を得ている高音質の裏付けには、アナログ最盛期の1981年製に製造されたドイツ、ノイマン社のカッティングシステムVMS-80、そしてカッターヘッドはお馴染みのSX-74の使用が挙げられます。
ブロンバークの作品としては『HANDS』以来、約12年ぶりの録音です。
音質は勿論ですが、盤質も大変良く曲間ノイズも全く気になりません。
Libertango
リヴェルタンゴ 33rpm LP
<演奏>
トリオ・デ・クーダ
ホセ・アリエル・パラシオ(ac)/ジュリエット・マルグランジュ(vc)
ルーカス・マキシット(cb)
<曲目>
Side A | |
1、ロス・マレアードス | |
2、リベルタンゴ | |
3、チョクロ | |
4、オブリビオン | |
Side B | |
5、アディオス・ノニーノ | |
6、バック |
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7、バックアンドメイダ |
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8、ミロンガ・デ・ミス・アモレス |
♪ 2xHDのレコーディング・エンジニアとしても手腕を振るうルネ・ラフラムがトリオ・デ・クルダの演奏を一発録音した作品です。
編集一切なしのアナログ・レコーディングならではの緊張感を克明に捉えたオーディオファイル必聴の新作で、1/4インチ アナログテープレコーダーを使用して、ノイマンのワンポイント・ステレオ真空管マイク(SM69) 1本で録音されています。
プレスを行っているカナダのLe Vinylistは、最新鋭のレコード・プレス機を設備した比較的新しい会社ですが、プレス品質は安定していて2xHDをはじめ200gの重量盤等に拘るメーカーの品質を満足させています。
そう言えば、proprius「カンターテドミノ」も1/4インチ アナログテープレコーダーで録られていましたね。これは驚きの高音質盤です。
Shapes & Sound
ジャズ・アット・ザ・ポーンショップ・デラックス 33rpm 2LP
<演奏>
キルステン・エドキンス(sax)
レマー・ギラリ(tb)/ジェラルド・クレイトン(p)
アフメット・トゥルクメノグル(b)/クリス・ワビッチ(ds)
<曲目>
Side A | |
1、パーティー・スラッグ | |
2、バード・シェイプス | |
3、あなたに捧ぐ | |
4、ザ・グース | |
Side B | |
5、スウィート・ピクルス | |
6、ウフー |
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7、プロプライエタリ・マイナー |
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8、フラ・フー |
♪ キルステン・エドキンス初のレコードで、経歴はあまり知られていませんが、ビル・ホルマンのビッグバンドで演奏した最初の女性であり、パサディナ音楽院、LAジャズ研究所などのジャズスクールで教壇に立ち、グラミー賞を受賞したクレア・フィッシャー・バンド、ジョニー・マンデル・バンドのメンバーでもあります。
録音は数々の名盤のマスタリング・エンジニアとして、また、2010年に自身のマスタリング・ハウスを設立し、Analogue Productionsなど多くの高音質レコードのマスタリングで活躍してきたケヴィン・グレイが温めてきた 『マイクからディスクカッターヘッドまでオールバルブ(真空管)レコーディングシステム』を構築し、自身がレコーディングを行った最新アルバム『シェイプ&サウンド』です。
狭いスタジオでの録音のため楽器のかぶりなどを聴くことが出来、それが返ってリアル感に繫がっています。音は厚く自然です。ついついヴォリュームを上げて聴いてしまいます。
これぞ正にアナログ・サウンドです。
Jazz at the Pawnshop Deluxe Edition
ジャズ・アット・ザ・ポーンショップ・デラックス 33rpm 2LP
<演奏>
アルネ・ドムネルス (as, cl)
ラース・エルストランド (vib)/ベンクト・ハルベルク (p)
ゲオルク・リーデル (b)/エーギル・ヨハンセン (ds)
<曲目>
Side A | |
1、ライムハウス・ブルース | |
2、アイム・コンフェッシン | |
Side B | |
3、ストラッティン・ウィズ・サム・バーベキュー |
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4、ジープス・ブルース |
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5、スタッフィー |
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Side C | |
6、レディ・ビー・グッド |
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7、ヒアーズ・ザット・レイニー・デイ | |
8、バルバドス | |
Side D | |
9、ハウ・ハイ・ザ・ムーン |
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10、テイク・ファイヴ | |
11、エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー |
♪ カンターテ・ドミノのpropriusが行った世紀の名録音です。が、こちらは2xHDのNAGURA 70周年記念アルバムに続くアナログレコードとなります。
アルバム自体は複数のレーベルとフォーマットで何度か発行されていますが、多くのオーディオマニアが20世紀最高のジャズ録音に挙げています。
2xHDのエンジニアであるレネ・ラフランメは、NAGURA、dCS Ltd、Kronos Audioなどに設計と支援を行い、革新的な録音・マスタリングエンジニアとして、オーディオマニア市場のベストサウンド賞を70以上受賞しています。
レネ・ラフランメが徹底改良したNAGURAから再生された音を、バーニー・グランドマンがマスタリングし、現在最も注目されているカナダのレ・ヴィニリストによる200g盤となって発売されます。
『アンチフォン・ブルース』でも有名なアルネ・ドムネルスとの距離が更に縮まりそうです。
Some Other Time:Deluxe Edition
サム・アザー・タイム デラックス エディション 45rpm 2LP
<演奏>
ビル・エヴァンス(p)
エディ・ゴメス(b)/ジャック・デジョネット(ds)
<曲目>
Side A | |
1、べリー・アーリー | |
2、サム・アザー・タイム | |
Side B | |
3、イン・ア・センチメンタル・ムード |
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4、マイ・ファニー・ヴァレンタイン |
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Side C | |
5、ユア・ゴナ・ハー・フロム・ミー |
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6、ビーズと腕輪 | |
7、ジーズ・フーリッシュ・シングス | |
Side D | |
8、ホワット・カインド・オブ・フール・アム・アイ |
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9、ターム・アウト・ザ・スターズ |
♪ 2016年に発売されすぐに完売となった《Some Other Time》でしたが、演奏も然る事ながらハンス・ブルーナー・シュアー(MPS)とヨアヒム・ブレントが録音した音の良さにも驚かされました。
今回の2xHDのレコードは、2xHD Fusionと呼ばれるハイエンドの真空管を全てに使用し改造した最先端のアナログNagra - T テープレコーダーにより、オリジナルのアナログ・マスターからオール・アナログにてマスタリングされました。
マスタリングは、ルネ・ラフラム、カッティングにはバーニー・グランドマンが45rpmにカットしました。
純銀製のケーブルを使用し細部まで拘り抜いたレコードとなっています。
先に発売されたResonance Recordsから曲数は減ったものの選曲は良く《Some Other Time》での演奏をより良い音で聴きたいという方にはお勧めのアルバムです
入荷しましたので、購入した盤を聴きました。驚きました。
こんなにも音が違うのか!やはり45rpmの威力は絶大です。また、この盤は収録時間を欲張らずに余裕が有るため余計にDレンジにも余裕が持てています。
初めに発売されたResonance Recordsの33rpm盤とのエバンスのピアノの鮮度が違います。 Resonance Records盤を最初に聴いたときには流石MPSスタジオで録音されただけ有って良い音だと思っていましたが、2xHD盤を聴いたらもうダメです。
また、2xHDのNAGURA 70周年記念盤 33rpmの中に収録されている《ベリー・アーリー》と比較してもハッキリとした差があります。
難点を探せば、エディ・ゴメスのベースが僅かに膨らみ気味で、Resonance Recordsに比べより右側に定位している点位でしょうか。
Kind of Blue UHQR 200g 45rpm 2LP BOX Set
カインド・オブ・ブルー UHQR 45rpm 2LP BOX
<演奏>
マイルス・デイヴィス(tp)
ジョン・コルトレーン(ts)/キャノンボール・アダレイ(as)
ビル・エヴァンス、ウィントン・ケリー (p)/ポール・チェンバース (b)
ジミー・コブ(ds)
<曲目>
Side A | |
1、ソー・ホワット | |
Side B | |
2、フレディ・フリーローダー |
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3、ブルー・イン・グリーン |
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Side C | |
4、フラメンコ・スケッチ |
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Side D | |
5、オール・ブルース |
♪ Analogue Productionsからマイルス・デイヴィスの名盤「カインド・オブ・ブルー」UHQR盤の再登場です。
しかも今回は、33rpm LPではなく45rpm 2LPでの登場です。
33rpm LP同様 Columbiaのオリジナル3トラック・マスターテープから名エンジニア、バーニー・グランドマンがノーマルピッチでマスタリングを施し、Quality Record Pressingsが、200g重量盤をマニュアルプレス機を使い手動プレスを行い、プレス完了時に手作業で検査され問題のなかった盤のみ製造過程を説明した小冊子と手書きの検査証明書が同梱されるという徹底ぶりです。
音質にも、装丁にも徹底的に拘った名盤のお宝豪華BOXです。
針を下ろして一番はじめに感じたのはS/Nの良さです。今までのレコードはいかにノイズが音を汚していたかと言うことです。
そして次に感じたのはドラムのシンバルやハイハットのリアルさで、付帯音がありません。
カインド・オブ・ブルーのレコードでここまで澄んだシンバルやハイハットの音を聴いたことはありませんでした。
勿論マイルスのトランペットもリアルで素晴らしいのですが、それ以上にS/Nの良さと付帯音の無い静かな盤面が一番の驚きです。
高価なレコードですが、ビル・エヴァンスのリバーサイド・レコーディングスと並べて置きたいAnalogue Productionsの45rpm盤です。
11The Bassface Swing Trio Bossa, Ballads and Blues
ザ・ベースフェイス・スイング・トリオ 33rpm LP
<演奏>
ブルーノ・ミュラー(g)
ザ・ベースフェイス・スイング・トリオ
ティロ・ワーグナー(p)/ジャンフィリップ・ワドル(b)/フロリアン・ヘルマン(ds)
<曲目>
Side A | |
1、エステート | |
2、プレリュード・トゥ・ア・キス | |
3、我が心のジョージア | |
4、スターダスト | |
Side B | |
5、ブラック・コーヒー |
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6、いそしぎ |
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7、ローラ |
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8、アイ・キャント・ゲット・スタート |
♪ ダイレクト・トゥ・ディスクによるザ・ベースフェイス・スイング・トリオの演奏は、ジャズ・ギタリスト、ブルーノ・ミュラーを迎えてのジャズ・クラシックです。ジャズの歴史に残る名曲を4人がさりげなく、優しく、情緒豊かに演奏しています。
第1弾のレコードに比べると明らかなクォリティーアップです。
ヘンドリック・ポーラーによるダイレクト・トゥ・ディスクの威力が絶大で、低域から高域まで驚くほど広く自然な音質です。
Saturday Night In San Francisco
サタデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ 33rpm LP
<演奏>
スーパー・ギター・トリオ
アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシア(g)
<曲目>
Side A | |
1、ビル・グラハム紹介 | |
2、スプレンディード・サンダンス | |
3、ワン・ワード | |
4、トリロジー・スイート | |
5、モナステリオ・デ・サル | |
Side B | |
6、エル・パニュエロ |
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7、精霊の出会い |
♪ フライデイ・ナイト・サンフランシスコの歴史的なコンサートの翌日、コンサート最終日にも録音が行われていたのです。 今回のアルバム制作にはアル・ディ・メオラを中心にオリジナルの16トラック編集が進められ、ミキシング・エンジニアのロイ・ヘンドリクソン(SPINスタジオ)、マスタリング・エンジニアのバーニー・グランドマンにより、未発表のソロやトリオが、鮮烈な透明感、ダイナミクス、技術的な輝きをもってシステムから飛び出します。
数々の録音賞などを総なめにした『Friday Night』と同様に素晴らしい音質と演奏です。