Best Records 2022
2022年に発売された新譜や復刻されたレコードで、こちらのShop.で輸入・販売したレコードの中から、
特に耳をひいた?レコードを店主の独断と偏見でご紹介します。
(新リマスター盤・完全限定盤、また現在プレス切れのレコードなども含みます。)
Shop.で販売するレコードはなるべく多く自身でも購入してお勧め出来るかどうかを決めていますが、音楽は趣味の世界のもので、当然好き嫌いがあります。
音質も再生する環境や再生装置の相性で聞こえ方も違うことをご理解頂きご覧下さい。
2022年はプレス自体が大幅に減少したことから復刻新譜や新録音新譜、再プレスも減少しました。
こんなこともあり2022年は各ジャンル5タイトル計15タイトルと絞りました。
音質の ★ は、5ッ星が最も優れていますが、レコードは音質だけで価値が決まりません。
レコード選びの参考にしていただければ幸です。
Classical
Bruckner
・オリジナル音源:NHK
・制作:Altus
・録音:1996年〜1998年 サントリーホール
・カッティング:手塚 和巳
・プレス:東洋化成
・規格:33rpm 180g Stereo 5LP
・その他:非売品LPのプレゼント。
:完全限定盤
・音質:★★★★★
ブルックナー・チクルス in サントリーホール 33rpm 15LP
<演奏>
若杉 弘指揮
NHK交響楽団
<曲目>
ブルックナー | |
:交響曲第7番 ホ長調 1996年1月29日 | |
:交響曲第3番 二短調 1996年2月26日 | |
:交響曲第8番 ハ短調 1996年3月31日 | |
:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」 1997年2月24日 | |
:交響曲第2番 ハ短調 1997年1月13日 | |
:交響曲第6番 イ長調 1996年3月18日 | |
:交響曲第5番 変ロ長調 1998年1月27日 | |
:交響曲第1番 ハ短調 1998年2月28日 | |
:交響曲第9番 二短調 1998年3月13日 |
♪レコードでの日本人指揮者のブルックナー交響曲全集は、朝比奈 隆指揮/大阪フィルに次ぐものだと思ますが、ブルックナーの交響曲 = 朝比奈さんみたいな勝手な思い込みが私にはありました。
それはきっとディスク・ジァン・ジァンから78年に発売されたブルックナー交響曲全集のレコードの音が耳に刻まれていたからなのでしょう。
演奏の好みは人によって様々ですが、レコードでの若杉 弘指揮/NHK交響楽団のライヴ演奏を聴いてみて驚きました。
素晴らしい! 本当に素晴らしい! 朝比奈さんの演奏とは両極端かも知れませんが、すっかり聴き惚れてしまい1巻のLP5枚 交響曲第7番から3番、8番と贅沢にも1日で聴いてしまいました。
演奏を色で例えると朝比奈さんは赤、若杉さんは蒼でしょうか。
私が長々と書く稚拙な文章より各曲終了後に湧き上がる聴衆の拍手やブラボーの反応が何より演奏の素晴らしさを物語っていると思ます。
また、録音も素晴らしくリハーサルもすべてサントリーホールで行いホールの響きを指揮者も演奏者も完璧に把握してから本番に臨むという贅沢なプロジェクトが功を奏したようで、各楽器の音色が見事にサントリーホールに溶け込み臨場感豊に響きます。
更にNHK交響楽団のNHKホールでは聴くことが出来ないサントリーホールでの音色も認識させてくれました。
音質確認の為に棚から一昨年に発売されたハイティンク指揮/ベルリン・フィルハーモニーが演奏した交響曲第7番のダイレクトカッティング盤を取り出して聴いてみましたが、間違いなく一歩も引けを取らない音質です。
ハイティンク盤と比べて欲を言えばごく僅かに低域が薄目でしたが、その反面高域の抜けが素晴らしく金管のフォルテッシモなどは快感です。聴いていて背筋がゾクゾクする演奏はそう沢山はありません。
演奏・録音共にお勧め出来るブルックナー交響曲第全集です。
(3巻揃えますと全集になります。)
Beethoven
・オリジナル:Deutsche Grammophon
・制作:AnalogPhonic
・録音:1994年3月 モントゥルー
・マスタリング:シドニー・クレール・メイヤー
・プレス:ドイツ Optimal
・規格:33rpm 180g Stereo 2LP
・その他:限定盤
・音質:★★★★★
ヴァイオリンソナタ第9番・10番 33rpm 2LP
<演奏>
ギドン・クレメール(vn)/マルタ・アルゲリッチ(pf)
<曲目>
ベートーベン | :ヴァイオリンソナタ第9番 イ長調《クロイツェル》 |
:ヴァイオリンソナタ第10番 ト長調 |
♪ 1980年代〜1990年代にかけて最高のデュオとして活動して来た2人の演奏がレコードで初めて蘇ります。
BBC Magazineより「ほかに比肩するもののない録音。何物にもおさまらないとてつもないスケールの演奏」と評された名盤です。
実際にレコードで聴いてビックリしました。
なんとリアルなヴァイオリンソナタでしょうか!まるで小ホールの前列で演奏しているのを聴いているようです。
私自身のレコードで聴くヴァイオリンソナタの概念を見事に覆してくれた驚きのレコードです。
クレメールとアルゲリッチの掛け合いが熱くグイグイ引き込まれてしまいます。クレメールのヴァイオリンの音色も素晴らしいのですが、それ以上にアルゲリッチのピアノのディナミークや音色の変化が見事に収録されていてヴァイオリンソナタでこれ程ピアノに注耳?したことはありません。
お勧めのレコードです。
Chopin
・オリジナル:Deutsche Grammophon
・制作:Deutsche Grammophon
・録音:1991年7月、1992年6月* ロンドン
・規格:33rpm 180g Stereo 2LP
・プレス:Optimal
・その他:限定盤
・音質:★★★★
ピアノ協奏曲第1番 ホ短調/第2番 ヘ短調 33rpm 2LP
<演奏>
マリア・ジョアン・ピリス(pf)
アンドレ・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
<曲目>
ショパン |
:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 |
:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調* |
♪ ピリスの数少ないレコードにショパンのピアノ協奏曲が加わりました。1番はクリヴィヌ指揮ヨーロッパ室内管弦楽団との録音より6年前となります。
決して新しい録音ではありませんが、ピリスのピアノは美しく決して粗くならず、しかし時には驚くほどのフォルテシモも聴かせてくれます。またプレビン指揮のロイヤル・フィルも見事に音調を合わせた正に一体化したショパンとなっています。
オーケストラとピアノのバランスも良く録音も素晴らしい。
早すぎると思える現役引退はショックでした。
ショパン弾きとしてピリスが残してくれたこの『ピアノ協奏曲』と『夜想曲全集』は愛聴盤として、いつでも手の届くところに置きたいアルバムです。
1995年ワルシャワ・ショパン協会ディスク大賞レコード
Chopin
・オリジナルレーベル:Sony Classical
・制作:Music On Vinyl
・録音:2012年3月12日 〜15日
ベルリン イエス キリスト教会
:2011年9月13日、15日
パリ サル・プレイエル
・規格:33rpm 180g Stereo 2LP
・その他:入手困難盤
・音質:★★★★★
ショパン 33rpm 2LP
<演奏>
カティア・ブニアティシヴィリ(pf)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/パリ管弦楽団*
<曲目>
ショパン | :ワルツ 嬰ハ短調 |
:ソナタ第2番 変ロ短調 『葬送』 | |
:バラード第4番 ヘ短調 | |
:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 | |
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/パリ管弦楽団* | |
:マズルカ イ短調 |
♪ 2011年〜2012年カティア・ブニアティシヴィリが20代中頃の録音で初LP化となりました。
CDでお聴きの方も多いと思います。
最近のSony Classicalの録音は良いものが多く特にブニアティシヴィリの録音は外れがありません。
独奏曲は先に発売されたカレードスコープに比べ残響が豊で薄化粧を施した感がありますが、協奏曲はライヴ録音で、コンサートホールの前列・中後部席中央で聞いているような自然でクリアな音で、当時パリ管弦楽団の主席指揮者だったパーヴォ・ヤルヴィとの息もピッタリです。
Sibelius
・オリジナルレーベル:Yarlung Records
・制作:Yarlung Records
・録音:2016年3月30日
セゲルストロム芸術センター
・マスタリング:スティーブ・ホフマン
ボブ・アティイエ
・カッティング:バーニー・グランドマン
・プレス:Optimal
・規格:45rpm 180g Stereo LP
・音質:★★★★★
シベリウス:ピアノ三重奏曲 ニ長調「コルポ」 45rpm LP
<演奏>
シベリウス・ピアノトリオ
ペトリ・イーヴォネン(vn)/ユーホ・ポーヨネン(pf)
サムエル・ペルトネン(vc)
<曲目>
シベリウス | :ピアノ三重奏曲 ニ長調「コルポ」 |
・アレグロ・モデラート | |
・幻想曲アンダンテパート1 | |
・幻想曲アンダンテパート2 |
|
・フィナーレ・ヴィヴァーチェ |
♪ シベリウス家から正式にシベリウス・ピアノ・トリオの名前の使用を許可されたかがわかる素晴らしい演奏です。
45rpmも功を奏して、透明感が実に印象的で、アンサンブルの小さな息づかいまでも聞き取れ、音楽の掛け合いまでもわかるほどです。
ダイナミックレンジも素晴らしく広いため、心置きなくフォルテシモを楽しめます。室内楽ファンならどなたでも気に入るはずで、誰でも喜ぶはずで、演奏は勿論ですが、音質もメジャーレーベルからの新録音でも聴くことの出来ないクォリティーです。
私の知る限りシベリウスのピアノ・トリオNo.1の名演・名録音だと思います。
Jazz
Kind of Blue UHQR 200g 45rpm 2LP BOX Set
・オリジナル:Columbia
・制作:Analogue Productions Record
・録音:1959年3月2日、4月22日
・マスタリング:バーニー・グランドマン
・プレス:Quality Record Pressings
・規格:45rpm 200g Stereo 2LP
:特別仕様 豪華BOX
・その他:ブックレット クリアレコード
:プレス完了後、手作業で検品
:手書きの検査証明書
:完全限定発売
・音質:★★★★★
カインド・オブ・ブルー UHQR 45rpm 2LP BOX
<演奏>
マイルス・デイヴィス(tp)
ジョン・コルトレーン(ts)/キャノンボール・アダレイ(as)
ビル・エヴァンス、ウィントン・ケリー (p)
ポール・チェンバース (b)/ジミー・コブ(ds)
<曲目>
Side A | |
1、ソー・ホワット | |
Side B | |
2、フレディ・フリーローダー |
|
3、ブルー・イン・グリーン |
|
Side C | |
4、フラメンコ・スケッチ |
|
Side D | |
5、オール・ブルース |
♪ Analogue Productionsからマイルス・デイヴィスの名盤『カインド・オブ・ブルー』UHQR盤の再登場です。
しかも今回は、33rpm LPではなく45rpm 2LPとなっての登場です。
33rpm LP同様Columbiaのオリジナル3トラック・マスターテープから名エンジニア、バーニー・グランドマンがノーマルピッチでマスタリングを施し、Quality Record Pressingsが、200g重量盤をマニュアルプレス機を使い手動プレスを行い、プレス完了時に手作業で検査され問題のなかった盤のみ製造過程を説明した小冊子と手書きの検査証明書が同梱されるという徹底ぶりです。
音質にも、装丁にも徹底的に拘った名盤のお宝豪華BOXです。
Analogue Productionsの説明では、33rpm UHQR盤で感じられたリアルなディテールが、45rpm UHQR盤ではホログラフィックになるとしています。
確かに今まで聴いた『カインド・オブ・ブルー』の中では音質、ノイズ、S/N等一番優れた復刻盤であることは間違いないと思ます。
The Bassface Swing Trio Bossa, Ballads and Blues
・オリジナルレーベル:Stockfisch Records
・制作:Stockfisch Records
・録音:2022年3月25日
・規格:33rpm 180g Stereo LP
・その他:Direct-To-Disc LP
:限定盤
・音質:★★★★★
ザ・ベースフェイス・スイング・トリオ 33rpm LP
<演奏>
ブルーノ・ミュラー(g)
ザ・ベースフェイス・スイング・トリオ
ティロ・ワーグナー(p)/ジャンフィリップ・ワドル(b)
フロリアン・ヘルマン(ds)
<曲目>
Side A | |
1、エステート | |
2、プレリュード・トゥ・ア・キス | |
3、我が心のジョージア | |
4、スターダスト | |
Side B | |
5、ブラック・コーヒー | |
6、いそしぎ | |
7、ローラ | |
8、アイ・キャント・ゲット・スタート |
♪ ダイレクト・トゥ・ディスクによるザ・ベースフェイス・スイング・トリオの演奏は、ジャズ・ギタリスト、ブルーノ・ミュラーを迎えてのジャズ・クラシックです。ジャズの歴史に残る名曲を4人がさりげなく、優しく、情緒豊かに演奏しています。
録音セッティングも素晴らしいのでしょうが、ヘンドリック・ポーラーによるダイレクト・トゥ・ディスクの威力が絶大で、低域から高域まで驚くほど広く自然な音質です。
SW、STを使われている方はその効果を十分確認出来るレコードだと思います。ハードなジャスの演奏ではないため、ジャズファン以外の方でもお気軽に楽しめるレコードでもあります。
Classics
・オリジナルレーベル:Stunt Records
・制作:Stunt Records
・録音:2021年11月
・録音エンジニア:ヨアホー・ハルグレン
・マスタリング:ラーズ・ニルソン
・規格:33rpm 180g Stereo LP
・音質:★★★★★
クラシックス 33rpm LP
<演奏>
スコット・ハミルトン(ts)
ヤン・ラングレン(p)/ハンス・バッケンルート(b)/クリスチャン・レト(ds)
<曲目>
Side A | |
1、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番 | |
2、亡き王女のためのパヴァーヌ | |
3、ユーモレスク | |
Side B | |
4、チャイコフスキーの交響曲第5番 | |
5、夢想 | |
6、微笑みの国からのアリア |
♪ CLASSICSと題されたアルバムはクラシック音楽の有名なテーマをジャズ・クァルテットに再構築した、創造的でハイセンスなプログラムです。
様々な名旋律を芳醇なジャズに昇華。
軽やかでムーディーなスウィングを響かせてくれる強力リズム・セクションは、Stuntにおけるスコット・ハミルトンの超名盤、「デニッシュ・バラード&モア」でも素晴らしい共演を果たしてきた、ヤン・ラングレン(p)、ハンス・バッケンルート(b)、クリスチャン・レト(ds)の北欧強力トリオです。
Concord、Fone Records、そしてStunt Recordsと優秀録音に恵まれたScott Hamiltonですが、このアルバムも素晴らしい音質です。
Staying In Touch
・オリジナルレーベル:Stunt Records
・制作:Stunt Records
・録音:2020年 〜 2021年 コペンハーゲン
・エンジニア:ボー・ラーセン
・規格:33rpm Stereo LP
・その他:限定盤
・音質:★★★★★
スティング・イン・タッチ 33rpm LP
<演奏>
シーネ・エイ(vo)
トーマス・フォネスベック(b)/カーステン・バッゲ(ds)*/ストリングス*
<曲目>
Side A | |
1、スプリング・ワルツ | |
2、トゥー・クローズ・フォー・コンフォート | |
3、ゾーズ・フー・ワー* | |
4、ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード | |
5、オーファンズ * | |
Side B |
|
6、ベルリンの街角 | |
7、テイク・ファイブ | |
8、ラウンド・ミッドナイト | |
9、ジャスト・ワン・オブ・ザ・シングス | |
10、ザ・ドライクリーナー・フロム・デス* |
♪ 『最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム』『ジャズ・オーディオディスク大賞受賞』の他来日公演などでも人気を誇るオルトフォンの国、デンマークの歌姫シーネ・エイの最新アルバムです。
麗しい歌声に上品で深く響くフォネスベックのウッドベースで、デズモンド、ビートルズ、モンク、バーリン、ポーター、ミンガス、ビートルズらの珠玉のスタンダードナンバーをお届けします。
少なめなリバーブでエフェクトなどの小細工が無いシンプルな録音で、大変気に入っています。
ヴォーカル、ウッドベース共に自然です。その分システムのバランスが悪いと寂しい音になってしまうと思います。
あまり気になりませんが、1曲目と2曲目の無音部で低い音のノイズが入ります。
目視では確認出来ないためマスターに起因すると思われます。
予めご了承下さい。
Some Other Time:Deluxe Edition
・オリジナル:Resonance Records
・制作:2xHD
・録音:1968年6月20日 MPSスタジオ
・録音エンジニア:H・ブルーナー・シュアー
・マスタリング:ルネ・ラフラム
・カッティング:バーニー・グランドマン
・規格:45rpm 200g Stereo 2LP
・その他:完全限定盤
・音質:★★★★★
サム・アザー・タイム デラックス エディション 45rpm 2LP
<演奏>
ビル・エヴァンス(p)
エディ・ゴメス(b)/ジャック・デジョネット(ds)
<曲目>
Side A | |
1、べリー・アーリー | |
2、サム・アザー・タイム | |
Side B | |
3、イン・ア・センチメンタル・ムード |
|
4、マイ・ファニー・ヴァレンタイン |
|
Side C | |
5、ユア・ゴナ・ハー・フロム・ミー |
|
6、ビーズと腕輪 | |
7、ジーズ・フーリッシュ・シングス | |
Side D | |
8、ホワット・カインド・オブ・フール・アム・アイ |
|
9、ターム・アウト・ザ・スターズ |
♪ 2016年に発売されすぐに完売となった《Some Other Time》でしたが、演奏も然る事ながらハンス・ブルーナー・シュアー(MPS)とヨアヒム・ブレントが録音した音の良さにも驚かされました。
今回の2xHDのレコードは、2xHD Fusionと呼ばれるハイエンドの真空管を全てに使用し改造した最先端のアナログNagra - T テープレコーダーにより、オリジナルのアナログ・マスターからオール・アナログにてマスタリングされました。
マスタリングは、ルネ・ラフラム、カッティングにはバーニー・グランドマンが45rpmにカットしました。
純銀製のケーブルを使用し細部まで拘り抜いたレコードです。
先に発売されたResonance Recordsから曲数は減ったものの選曲は良く《Some Other Time》での演奏をより良い音で聴きたいという方にはお勧めのアルバムです
購入した盤を聴きましたが、驚きました。
こんなにも音が違うのか!やはり45rpmの威力は絶大です。また、この盤は収録時間を欲張らずに余裕が有るため余計にDレンジにも余裕が出来ています。
初めに発売されたResonance Recordsの33rpm盤とのエバンスのピアノの鮮度が違います。 Resonance Records盤を最初に聴いたときには流石MPSスタジオで録音されただけ有って良い音だと思っていましたが、2xHD盤を聴いたらもうダメです。
また、2xHDのNAGURA 70周年記念盤 33rpmの中に収録されている《ベリー・アーリー》と比較してもハッキリとした差があります。
難点を探せば、エディ・ゴメスのベースが僅かに膨らみ気味で、Resonance Recordsに比べより右側に定位している点位でしょうか。
Popular
Nightbird
・オリジナル:Blix Street Records
・制作:Blix Street Records
・録音:1996年1月3日 ブルース・アレー
・マスタリング:ピーター・ノーマン
・規格:45rpm 180g Stereo 7LP BOX
・その他:限定生産盤
・音質:★★★★
ナイトバード 45rpm 7LP BOX
<演奏>
エヴァ・キャシディ(vo,g)
レニー・ウィリアムス(p)/ヒルトン・フェルトン(org)
キース・グライムス(g)クリス・ビオンド(b)/レイス・マクラウド(ds)
<曲目>
Side A | |
1、ブルー・スカイ | |
2、アイント・ドイン・トゥ・バッド | |
3、エイント・ノー・サンシャイン | |
Side B | |
4、もしも金の糸があったなら | |
5、ベイビー・アイ・ラヴ・ユー | |
Side C 2 | |
6、ハニーサックル・ローズ | |
7、ルート66 | |
8、明日に架ける橋 | |
Side D | |
9、バンド紹介 | |
10、愚者の連鎖 | |
11、フィーバー | |
Side E 3 | |
12、枯葉 | |
13、ファイン&メロウ | |
Side F | |
14、チーク・トゥ・チーク | |
15、スイングしなけりゃ意味がない | |
16、夜遅く | |
Side G 4 | |
17、次に会うときには | |
18、ワリーワリー | |
Side H | |
19、私を川に連れて行って | |
20、ナイトバード |
|
Side I 5 | |
21、ピープル・ゲット・レディ | |
22、ザ・レター | |
23、プリーチャー・マン | |
Side J | |
24、ストーミー ・マンデイ | |
25、トール・トゥリーズ・イン・ジョージア | |
Side K 6 | |
26、サムシングス・ガット・ホールド・オン・ミー | |
27、タイム・アフター・タイム | |
Side L | |
28、虹の彼方に | |
29、ウェルカム・トゥ・ザ・クラブ | |
Side M | |
30、キャラバン | |
31、あなたは変わった | |
Side N | |
32、ワンダフル・ワールド | |
33、もしも金の糸があったなら |
♪ 1996年1月3日にワシントン ジョージタウンのブルース・アレーで行われたライヴィの45回転ノーカット盤で、伝説のエヴァ・キャシディ最高で最後のライヴを45回転盤7枚で全て聴くことが出来ます。
発売されたのですぐに購入しました。
なぜって本当に素晴らしいライヴ録音だからです。
私はエヴァ・キャシディの歌を聴いていると名曲のオペラのアリアを聴いているような感動を覚えます。
この最後のライヴはエヴァ・キャシディのヴォーカルと非常に熟れたバックバンドの演奏が一体となり最高の演奏を聴かせてくれる最高のアルバムです。どなたにもお勧め出来る名盤中の名盤です。
Here It Is:A Tribute to Leonard Cohen
・オリジナルレーベル:Blue Note
・制作:Blue Note
・録音:2021年
・プレス:Optimal
・規格:33rpm 180g Stereo 2LP
・音質:★★★★
ア・トリビュート・トゥ・レナード・コーエン 33rpm 2LP
<演奏>
ビル・フリゼール(g)/イマニュエル・ウィルキンス(sax)
ケヴィン・ヘイズ(p)/スコット・コリー(b)/ネイト・スミス(dr)
<曲目・歌>
1、スティール・ユア・ウェイ | :ノラ・ジョーンズ |
2、ヒア・イット・イズ | :ピーター・ガブリエル |
3、スザンヌ | :グレゴリー・ポーター |
4、ハレルヤ |
:サラ・マクラクラン |
5、アヴァランチ | :イマニュエル・ウィルキンス |
6、ザッツ・ノー・ウェイ・トゥ・セイ・グッバイ | :ルチアナ・ソウザ |
7、カミング・バック・トゥ・ユー | :ジェームス・テイラー |
8、ユー・ウォント・イット・ダーカー | :イギー・ポップ |
9、イフ・イット・ビー・ユア・ウィル | :メイヴィス・ステイプルズ |
10、シームズ・ソー・ロング・アゴー・ナンシー | :デヴィッド・グレイ |
11、フェイマス・ブルー・レインコート | :ナサニエル・ラテリフ |
12、電線の鳥 | :ビル・フリゼール |
♪ 『ハレルヤ』『フェイマス・ブルー・レインコート』『スザンヌ』『電線の鳥』など数々のスタンダードと言われる作品を作ったレナード・コーエンへのトリビュート・アルバムです。
ノラ・ジョーンズ、ジェイムス・テイラー、ピーター・ガブリエル、グレゴリー・ポーター、サラ・マクラクラン、メイヴィス・ステイプル、イギー・ポップなど超豪華なメンバーが参加しています。
レナード・コーエンへのトリビュート・アルバムは何枚も出ていますが、このアルバムは特別です。
ヴォーカルのみならずサックスとギターの演奏も加わりコーエンの多彩な魅力を放っています。
個人的にはサラ・マクラクランの『ハレルヤ』が耳から離れません。
特別な高音質盤ではありませんが、1面に3曲のゆったりしたカッティングで余裕を持って再生出来ます。
A Meeting By The River
・オリジナルレーベル:Water Lily Acoustics
・制作:Analogue Productions
・録音:1992年9月 サンフランシスコ
・プレス:Quality Record Pressings
・規格:45rpm 180g Stereo 2LP
・その他:限定盤
・音質:★★★★★
川辺の出会い 45rpm 2LP
<演奏>
ライ・クーダー(g)/ヴィシュワ・モハン・バット(sg)
スクヴィンダル・シン(tab)/ヨアヒム・クーダー(dan)
<曲目>
1、川辺の出会い
2、あこがれ
3、ガンジス・デルタ・ブルース
4、イサ・レイ
♪ ブルース、ゴスペル、ジャズ、キューバ音楽まで取り込んで来たライクーダーが、インドの音楽家ヴィシュワ・モハン・バットと共に演奏した即興セッションで、異なる文化を持つミュージシャンと共に録音するという初の試みでした。
ライ・クーダーとヴィシュワ・モハン・バットは、録音開始の1時間前に初めて会い、「このレコーディングは無計画でリハーサルなし」で進められました。
バットは「音楽には宗教もなければ、地理的、言語的な障壁もない。音楽は世界共通の言葉を話します。」と言っているようにアルバムに収録された音楽が教えてくれます。
サンフランシスコの教会Christ The King Chapelで収録した優秀録音。
インドの古典楽器とスライドギターのハイブリッド楽器 MOHAN VINA を演奏するバットと一晩で録音された傑作です。
Analogue Productions + Quality Record Pressings がレコード化した音の素晴らしさは、TASのお墨付きです。
1994年グラミー賞最優秀ワールドミュージックアルバム賞受賞
Other Shores
・オリジナル:Omn Label Services
・制作:Omn Label Services
・録音:2021年
・規格:33rpm Stereo LP
:盤面色 透明なオレンジ
・その他:限定盤
・音質:★★★★
アザー・ショア 33rpm LP
<演奏>
ヘザー・ノヴァ(vo,g,p)
ヴィンセント・ライオンズ(g)/フェリックス・トッド(bs)
ミドリ・イェーガー(vc)
<曲目>
1、ウェイティング・フォー・ア・ガール・ライク・ユー
2、嫉妬深い男
3、ステイン・アライブ
4、ファイアプルーフ
5、ネヴァー・ゴナ・ギヴ・ユー・アップ
6、ドント・ストップ・ビリービング
7、ヒア・カムズ・ユア・マン
8、フラジャイル
9、ライク・ア・ハリケーン
10、コールド・リトル・ハート
11、エバー・フォーリン・イン・ラブ
12、メッセージ・パーソネル
13、セイリング
♪ バミューダ諸島出身のシンガー・ソングライター、ヘザー・ノヴァの10枚目のアルバムは、フォリナー、ジョン・レノン、ビージーズ、リック・アストリー、ジャーニー、ピクシーズ、ニール・ヤング、マイケル・キワヌーカ、フランソワーズ・アルディ、スティング、サザーランド・ブラザーズなど13人のアーティストのカバー集で、彼女の透明で清楚な歌声ですが不思議とセクシーな独特の歌声に引き込まれてしまいます。
彼女自身のコメントで、『私にとってカヴァーのレコーディングとは、オリジナルのプロダクションを取り除いて、曲の骨組みを見つけることです。曲の感情の中に入り込み、自分のものとして感じ、それを新たに、より生々しく、親密な形で表現するプロセスが好きなのです。男性が書いた曲を女性が歌うと、どのように感じられるかに興味があります。』と語っています。
アルバム自体最高音質とは言えませんが、この歌声は一聴の価値があります。
In My Own Time
・オリジナルレーベル:Paramount
・制作:Light in the Attic
・録音:1970年 〜 1971年
・規格:33rpm 180g Stereo LP
・その他:限定盤
・音質:★★★
イン・マイ・ワン・タイム 33rpm LP
<演奏>
カレン・ダルトン(vo,bj,g)
リチャード・ベル(p)/ハーヴェイ・ブルックス(b.arr)/ダニエル・ハンケン(g)
ハーヴェイ・ブルックス(g)/ケン・ピアソン(org)/ボビー・ノトコフ(vn)
マーカス・ダブリューデ(tp)/デニー・セイウェル、デニス・ウィッ(ds) 他
<曲目>
1、サムシング・オン・ユア・マインド
2、ホエン・ア・マン・ラヴズ・ア・ウーマン
3、イン・マイ・オウン・ドリーム
4、ケイティ・クルエル
5、ハウ・スィート・イット・イズ
6、イン・ア・ステーション
7、テイク・ミー
8、セイム・オールド・マン
9、ワン・ナイト・オブ・ラヴ
10、アー・ユー・リービング・フォー・ザ・カントリー
♪ 1971年に発売された2枚目のアルバムです。 ボブ・ディランやフレッド・ニールからフォーク界のビリー・ホリディと賞賛を集めたほどの才能の持ち主で、どこかけだるく、憂いに満ちていて、ハスキーで、ブルージーなその歌声は、強力なインパクトを与え、好きになったら抜け出せないかも知れません。
音質的には70年代の録音ならもっと良い音で収録出来たろうとも思ましたが、レンジの狭さが返ってダルトンの声にフィットしてより説得力のある歌声に貢献しているとも思えます。
フォーク界のビリー・ホリディとは上手く言ったものです。